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日本の「タンス資産」90兆円?戸棚の奥に眠る巨大な富

【概要】Financial Times紙は、日本の家庭に眠る未活用資産が約5800億ドル(約90兆円)に達する可能性があると報じた。これは「タンス預金」として知られる現金貯蓄に加え、戸棚や押入れに眠る貴金属、ブランド品、骨董品などを含む。

【詳細】日本では伝統的に現金を自宅で保管する習慣があり、日銀の推計では家庭内の現金保有額だけで約50兆円以上とされる。さらに、使われなくなった着物、貴金属、電子機器、未開封のギフトなども含めると、その総額は膨大になる。高齢化が進む日本では、遺品整理や生前整理の需要が急増しており、これらの「隠れた資産」の発掘・流通が新たなビジネス機会として注目されている。

【背景・影響】デフレ時代が長く続いた日本では、消費よりも貯蓄が美徳とされ、物を捨てずに保管する文化も相まって、こうした資産が蓄積されてきた。政府が推進する「貯蓄から投資へ」の流れや、リユース市場の拡大により、これらの眠れる資産が経済循環に戻る可能性が指摘されている。

AIの視点

🇬🇧 イギリスでは、日本の「溜め込み文化」が経済的な観点から興味深く報じられている。GDP比で見ても異例の規模であり、この資産が市場に流通すれば日本経済の活性化につながる可能性があると指摘。一方で、なぜ日本人がこれほど現金や物品を自宅に保管し続けるのかという文化的背景にも関心が向けられている。
🇯🇵 日本では「タンス預金」は金融リテラシーの低さとして批判される一方、銀行不信や災害への備えとして合理的な選択とも見られている。メルカリなどのフリマアプリの普及で若い世代を中心に不用品の現金化が進んでおり、「断捨離」ブームとも相まって、眠れる資産への意識は変化しつつある。
🔍 背景として、日本の家計金融資産は約2100兆円と世界有数の規模だが、その半分以上が現金・預金で保有されている点がある。欧米では株式・投資信託の割合が高いのと対照的で、この「現金志向」は長年のデフレ経験と低金利環境に起因する。2024年から始まった新NISA制度は、こうした眠れる資産を投資に向かわせる政策的試みである。

元記事: Financial Times