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海外メディアが報じる日本

ナショナルジオグラフィックが推す北海道の国立公園――「混雑とは無縁の聖域」

【概要】米ナショナルジオグラフィックが、北海道の国立公園群を「観光客の喧騒から離れた静寂の地」として特集した。京都や東京に殺到するオーバーツーリズムの対極として、手つかずの自然が残る北海道を紹介する内容だ。

【詳細】記事では、大雪山や知床など北海道内の国立公園が取り上げられ、火山地形、原生林、野生動物との遭遇といった体験が具体的に描写されている。特に、本州の観光地と比較して訪問者数が圧倒的に少ない点を強調し、「日本旅行の新たな選択肢」として読者に提案している。2024年の訪日外国人数は過去最高の3,600万人を突破したが、その大半は東京・大阪・京都に集中しており、地方分散が課題となっている現状にも触れている。

【背景・影響】北海道は2030年度の北海道新幹線札幌延伸を控え、国際的な知名度向上が急務だ。ナショナルジオグラフィックのような影響力のあるメディアで取り上げられることは、欧米圏からの個人旅行者を地方へ誘導する大きな追い風となる。

AIの視点

🇺🇸 ナショナルジオグラフィックは近年、「混雑を避ける旅」を繰り返し特集しており、北海道もその文脈で紹介された。欧米の旅行メディアでは京都の「観光公害」がすでに定番の話題で、代替デスティネーションへの関心が高い。記事のトーンは「隠れた宝石を発見した」という発信者側の高揚感がにじむ、典型的なディスカバリー型の構成だ。
🇯🇵 北海道の観光関係者にとっては歓迎すべき露出だが、知床では過去にヒグマと観光客の接近が問題化しており、受け入れ態勢の整備が追いついていない地域もある。2022年の知床遊覧船事故の記憶も新しく、「静寂」を売りにするなら安全管理とのバランスが問われる局面だ。
🔍 日本には34の国立公園があり、そのうち6つが北海道に集中している。環境省が2016年から進める「国立公園満喫プロジェクト」は、まさにこうした海外メディアの誘客報道を狙った施策で、多言語案内やトレイル整備に予算を投じてきた。その種まきが実を結びつつある格好だ。

元記事: nationalgeographic.com