海外報道ウォッチ

海外メディアが報じる日本

日本、AI・量子コンピューティング・ドローンへの戦略投資を拡大

【概要】日本政府がAI、量子コンピューティング、ドローンの3分野を「戦略的投資領域」に指定し、予算の大幅増額と規制緩和を進める方針を打ち出した。

【詳細】経済産業省と内閣府が策定した新たな技術投資戦略では、2026年度から3年間でAI関連に1兆円超、量子コンピューティングに3000億円規模の予算を投入する計画だ。ドローン分野では「レベル4」飛行(有人地帯での目視外飛行)の商用展開を加速するため、航空法の規制を段階的に緩和する。日本のAIスタートアップ・サカナAIにはシティグループが出資するなど、海外からの投資も活発化している。政府は国内半導体産業の復興と連動させ、AI向けの計算基盤を国産化する構想も掲げる。

【背景・影響】日本はAI分野で米中に遅れをとっているとの危機感が産官学に共有されている。2024年に設立されたラピダス(北海道の先端半導体工場)への2兆円投資と合わせ、ハードからソフトまでの国内エコシステム構築を急ぐ。量子分野では理化学研究所の国産量子コンピュータが稼働を開始しており、研究では先行ポジションにある。

AIの視点

🇺🇸 Digital Watch Observatoryは、日本の動きを「技術主権の確立に向けた包括的な投資戦略」と評した。記事は特にドローン規制の緩和が物流・農業・災害対応に与えるインパクトに注目し、日本の少子高齢化と労働力不足を解決するテクノロジーとしての側面を強調した。
🇯🇵 AI分野では「日本はGAFAMに周回遅れ」との悲観論が根強いが、サカナAIの急成長やPreferred Networksの産業向けAIなど、ニッチ分野での競争力はある。問題は人材確保で、AI研究者の報酬が米国の3分の1以下という現実が頭脳流出を招いている。政府の投資拡大が給与水準の引き上げにつながるかが問われる。
🔍 量子コンピューティングはIBM、Google、中国科学院が先行するが、日本は超伝導量子ビットの基礎研究で貢献してきた歴史がある。理研が2023年に稼働させた国産量子コンピュータは64量子ビット。ドローンの「レベル4」飛行は2022年12月に制度化されたが、実用化は物流大手の実証段階にとどまる。

元記事: Digital Watch Observatory