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高市首相、東アジア緊迫の中で戦後防衛ドクトリンを転換 憲法改正に本格着手

【概要】ブルームバーグは、高市早苗首相が東アジアの安全保障環境の悪化を背景に、戦後日本の平和主義憲法の改正に本格的に着手していると報じた。就任以来の防衛政策転換を「日本の戦後秩序の最大の変革」と位置づけている。

【詳細】ブルームバーグの特集記事によると、高市首相は2025年10月の就任以来、憲法9条の改正を政権の最優先課題に掲げ、自民党内の改憲推進本部を自ら主導している。具体的には、自衛隊の明記に加え、集団的自衛権の行使要件の緩和、敵基地攻撃能力の憲法上の根拠明確化を目指す。北朝鮮の弾道ミサイル発射や中国の台湾周辺での軍事活動が常態化する中、与党内の改憲支持は過去最高の水準に達している。高市首相は記者会見で「現実の脅威に憲法が追いついていない」と繰り返し述べている。

【背景・影響】日本の防衛費はGDP比2%への引き上げが進行中で、2027年度には約11兆円に達する見通しだ。米国のトランプ政権は同盟国の防衛費増額を強く求めており、高市首相の改憲路線は日米同盟の強化と軌を一にする。一方、中国と韓国は日本の軍事力強化に警戒感を示しており、外交的な摩擦リスクも高まっている。

AIの視点

🇺🇸 ブルームバーグは高市首相の改憲推進を、安倍晋三元首相が果たせなかった「悲願」の継承として描いている。ただし安倍時代と異なるのは、北朝鮮のミサイル発射頻度が月2回以上に増加し、台湾海峡の緊張が日常化している点だ。米国の投資家層にとっては、防衛産業(三菱重工、川崎重工など)への資金流入の加速材料として注目されている。
🇯🇵 憲法改正の国民投票には衆参両院の3分の2以上の賛成と国民投票の過半数が必要だ。NHKの2026年2月世論調査では改憲賛成が54%と過半数を初めて超えたが、9条改正に限ると賛成は47%にとどまる。高市首相の課題は、公明党との連立維持と国民投票での過半数確保を同時に達成することにある。
🔍 戦後日本の安全保障政策は、1947年の憲法施行から約80年にわたり「専守防衛」を基本方針としてきた。2022年の安保3文書改定で反撃能力の保有が明記されたものの、憲法本体の改正は一度も実現していない。改憲が実現すれば、日本の防衛態勢は法的根拠と実態の乖離を解消する歴史的転換点となる。

元記事: Bloomberg